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噛み合わせを整えると被せ物は長持ちする。その理由とは?

 

 

 

被せ物が取れた、欠けた。その原因を「素材が弱かったから」「接着が悪かったから」で片づけてしまうと、同じことが繰り返されます。

実際に被せ物の寿命を縮めているのは、素材より先に噛み合わせです。 同じセラミックでも、10年以上もつ歯と2年で欠ける歯があります。

違いを生むのは、力がどこに、どれくらい、どの向きでかかっているかです。ここを整えずに作り直すのは、土台の悪いところに家を建て直すのと同じです。

 

被せ物を壊す3つの力

噛む力は、上下の歯がまっすぐ当たるだけではありません。顎を横にずらす動き、食いしばる力、無意識の接触が重なっています。

被せ物に負担をかける力は、大きく3つに分けられます。

 

  セラミックは硬い素材ですが、硬いということは、力を逃がさずにそのまま受けるということでもあります。

金属なら少し変形して力を逃がせますが、セラミックは変形せず、限界を超えた瞬間に割れます。

だからこそ、力のかかり方を設計で整える必要があります。

 

早期接触という数ミリのズレ

噛み合わせの乱れで最も破損につながりやすいのが、早期接触です。

上下の歯が閉じきる前に、一部の歯だけが先に当たってしまう状態を指します。 先に当たる1点に、全体の力が集中します。

自覚しにくいのですが、その歯だけが繰り返し強い力を受け、被せ物には微細な亀裂が入り、やがて欠けます。

初期のサインは、特定の歯だけが冷たいものでしみる、噛むと鈍く痛む、朝起きたときに顎がだるい、といったささいなものです。  

 

 

ここで大切なのは、被せ物を削って高さを合わせる調整を、怖がらないことです。

調整で削ると弱くなるのではと心配されますが、実際は逆で、一点に集中していた力を分散させることで、破折のリスクは下がります。

 

夜間の力は自覚できない

昼間の噛む力は、自分で加減できます。ところが就寝中の歯ぎしりや食いしばりは、無意識にかかるため加減がききません。

しかも長時間、同じ方向に力がかかり続けます。 この力は、被せ物だけでなく、それを支える歯の根や土台にもおよびます。

被せ物が無事でも、土台ごと折れてしまうことがあるのはこのためです。朝起きたときに顎が疲れている、こめかみが張っている、歯に違和感があるという方は、まず相談していただきたいところです。  

 

 

土台と歯の残り方

  被せ物の寿命は、上に乗る物だけでは決まりません。支える土台と、被せ物の縁の下に残っている自分の歯の量が大きく影響します。

被せ物の縁が自分の歯を一定の高さで抱き込んでいる状態を、フェルールといいます。この抱え込みがあると、かかる力が土台ではなく歯に分散され、根が折れにくくなります。

逆に、歯茎のすぐ上までしか歯が残っていない状態で被せ物をすると、力は土台と根に集中します。

土台の素材も無関係ではありません。

ファイバーコアは透明感がありセラミックの色を活かせ、歯根破折のリスクが低く、金属アレルギーの心配もありません。

一方、メタルコアは歯根との接着力が強く費用を抑えられますが、硬いため根が割れるリスクが上がり、銀成分の劣化で歯茎が黒ずむことがあります。

 

     

歯を残すための工夫として、歯茎に埋まっている歯の根元を引っ張り出して被せ物の土台を確保する歯冠延長術という方法もあります。抜歯と紙一重の状態でも、残せる道が残っていることがあります。  

 

順番を間違えるとやり直しになる

 

歯並びが乱れている方が先に被せ物をすると、その被せ物は最初から無理な位置に収まることになります。

見た目は整っても、噛むたびに偏った力を受け続けます。 だからこそ、噛み合わせを整えてから最終的な被せ物を作る、という順番が重要になります。

矯正で歯を動かした場合は、新しい歯並びに合わせて被せ物を作り直す必要が出てきます。

順序を逆にすると、せっかくの被せ物を二度手間で作り直すことになりかねません。 歯を失った部分にインプラントを入れる場合も同じです。

噛み合わせの設計を先に決めずに埋入すると、後から削る量が増えたり、やり直しになったりします。

 

当院が確認していること

当院では、被せ物を作る前に、噛み合わせと土台の状態を確認します。

根管治療が必要な歯では、奥歯の場合に歯科用CTを使って根管の形・大きさ・数を把握します。根の中は目で見えず、人によって形が異なるため、確認せずに土台を立てると、後から根が割れる原因になります。

細かい部分はマイクロスコープで確認します。

被せ物の縁がどこまで自分の歯を抱き込めるか、虫歯の取り残しがないか。この精度が、数年後の寿命に効いてきます。

被せ物は、国家資格を持つ歯科技工士が院内に常駐しているため、色と形を直接確認しながら作れます。

適合の微調整や急な修理にも院内で対応できます。 噛み合わせの調整は、装着時だけで終わりではありません。

噛み合わせは加齢や歯の移動で少しずつ変わります。定期検診で接触の状態を見直し、必要なら少しずつ調整することが、結果として作り直しの回数を減らします。

歯ぎしりや食いしばりが強い方には、ナイトガードの装着をご案内しています。歯並びそのものを整えたい場合は、矯正治療と組み合わせることもできます。

 

大阪市阿倍野区の歯科・歯医者|足立歯科クリニック(土日も診療)御堂筋線昭和町駅スグ

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