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親知らずの炎症による「智歯周囲炎」とは?自然治癒?抜歯?

スタッフブログ 2024.08.24

親知らずの周辺に痛みが生じるとき、周辺に炎症を起こしてしまっている可能性があります。これを智歯周囲炎(ちししゅういえん)といい、現代人によく見られる症状としても知られています。

親知らずに炎症が起きてしまったとき、そのまま放置してもいいのか、もしくは抜歯が必要になるのか心配な人もいるのではないでしょうか。

親知らずに炎症が起きてしまう場合の対処法について解説したいと思います。

親知らずの炎症とは

親知らず=智歯は一番奥に生えてくる大臼歯のことをいいます。まっすぐ生えているのであれば、そこまでトラブルが起こりにくいと思います。ただ、現代人は顎が小さく歯の生えるスペースを十分に確保できない人が増えています。

正しい位置に生えないため、前方に傾いてしまったり親知らずが横向きに生えてしまう、埋もれたままになってしまう人もいます。特に横向きに生えている場合は、手前の歯との隙間ができやすくなってしまい、ケアがしにくく汚れが溜まりやすくなります。

親知らずの生え方によっては、歯と歯の間に大きな隙間が出来てしまいます。歯ブラシが行き届かず、細菌や食べかすが残ってしまい炎症を引き起こすといわれています。

具体的にはどんな症状が出るの?

親知らずの炎症は、口腔内でも最も後方にあるため扁桃や筋肉など周囲に影響を起こしやすいといわれています。症状の進行度によっても痛みの程度が変わってきます。

・症状がわかりにくい初期
・急性期初めに進行する
・急性期になる前に治療する
・重症化すると

それぞれ説明したいと思います。

症状がわかりにくい初期

初期の段階では炎症により歯茎が腫れ、不衛生になるため歯茎に異臭を感じるようになります。歯茎の出血や膿が出ることもあり、触れると痛みが生じることもあります。自覚症状を感じる人のほうが少ないので、そのままになってしまう人が多くなります。

口臭がしたときは、歯科医院を受診するのをおすすめします。

急性期初めに進行する

炎症が進んでくると噛み合わせに問題が起きてしまったり、口を大きく開けにくくなってしまうこともあります。食べ物を飲み込みにくくなる、ズキズキと痛みを感じるなど日常生活に支障をきたすことになります。

急性期になる前に治療する

そのまま放置してしまうと、歯の周辺に細菌が広がってしまうケースも考えられます。炎症が進むと、リンパ腺や扁桃腺にも影響が出てしまうことがあるため、高熱が出てしまうこともあります。

また、食べ物を飲み込んだときに痛みを感じることもありますし、頭痛や不眠などの症状が起きてしまうことも考えられます。

重症化すると…

親知らずの炎症をそのままにしてしまい重症化すると、さまざまな症状を引き起こすことになります。顎の骨の周辺に炎症が広がり顔半分が腫れ、痛みを伴うこともあります。リンパの炎症が及ぶと、首筋に痛みや熱をもったしこりのような腫れが起こることも…。

また、首のリンパが腫れて増殖した細菌を食い止めていたものの全身に広がってしまい、敗血症などの命の危険に繋がることも十分に考えられます。

親知らずの炎症を防ぐためにはどうするの?

 

 

 

もともとの親知らずの生え方もありますが、できるだけ炎症を防ぎたいものですよね。
親知らずの炎症を防ぐためにできる予防法について説明します。

・清潔に保つ
・睡眠や栄養をしっかりととる

それぞれ説明します。

清潔に保つ

親知らず周辺は奥にあるため歯ブラシが届きにくい場所です。正しいブラッシングが出来ていないと汚れが溜まり細菌が増えてしまいます。

タフトブラシを使う方法もおすすめです。タフトブラシは、毛束が一つになった小さな歯ブラシのことで、通常の歯磨きのあとに追加して使います。歯の間や、歯と歯肉の境目にたまりやすい歯垢を除去することができます。

歯ブラシだけでは汚れが取れないときは、デンタルフロス(Y字型だと初心者でも使いやすい)などの補助器具を使って、歯の間をきれいに清掃してあげるのが効果的です。

歯磨きだけでは取り切れない汚れも、しっかりととれるようになるので、親知らずの炎症を防ぐことにも繋がります。

睡眠や栄養をしっかりととる

炎症の原因は細菌なので、抵抗力を高めるため睡眠や栄養をしっかりととるようにしましょう。ビタミンやミネラルが豊富な食事を積極的にとるようにしつつ、食生活の乱れを解消することも大切です。睡眠や栄養をしっかりととることで、抵抗力を高めていくことも親知らずの炎症を防ぐためには大切なことです。

親知らずの炎症にはどんな治療をするの?

親知らずの炎症にはどんな治療を行うのかみていきましょう。

・まずは安静にすること
・繰り返すときは抜歯をする

それぞれ詳しく説明していきます。

まずは安静にすること

親知らずに炎症が起きているときは、できるだけ安静にするのをおすすめします。炎症が起きている場所をきれいに消毒したうえで、抗生物質や消炎剤、鎮痛剤を使い様子を見ます。

数日も経過すれば症状が良くなってきたのがわかると思います。特に、親知らずの炎症は疲れが溜まっているときや風邪の引き始めなど、弱っているときに症状がでやすいといわれています。そのため、安静にして体を休めることも親知らずの炎症には大切です。

繰り返すときは抜歯をする

しっかりと手入れをしているものの、何度も親知らずを繰り返してしまうこともあると思います。その場合は、炎症が落ち着いているときに抜歯をするのも一つの方法としておすすめです。

抜歯しない親知らずのケースとしてまっすぐ生えているときや、他の歯の代替えとして利用できる場合です。また、完全に埋まっている場合は抜歯のときにsん形を傷つけてしまうこともあるため、抜歯せず様子を見ることもあります。

歯科医院にて、抜歯が必要かどうか相談したうえで決めるようにしましょう。

親知らずの炎症が気になるときに自宅でできること

親知らずの炎症が気になるとき、一時的ではありますが自宅でできる対策もあります。
ただ根本的な解決になっているわけではないので、歯科医院の受診をおすすめします。

うがいをする

水やイソジンなどを使いうがいをする方法もあります。口腔内の細菌を減らすのに効果的な方法としてもおすすめです。ただし、アルコール成分が強いうがい薬になると刺激が強い為おすすめしません。できるだけアルコールを含まないうがい薬を使って口腔内の細菌が繁殖しにくくなるように対策をしていきましょう。

あくまでも応急処置になります。親知らずの炎症は放置してしまうと危険も伴うため、早めに歯科医院を受診するようにしましょう。よく「歯の痛みでそこまで心配ない」と自己判断してしまう人もいるのですが、周囲の健康な歯や顎にも影響してしまうことがあります。

進行度によっては入院が必要になってしまうことも考えられます。親知らずの炎症は、重症化する可能性もあるからこそ、応急処置にとどめておきましょう。

一時的に市販薬で痛みを緩和することもできます。日常生活に支障が出てしまいそうなときは、飲み薬も併用しつつ歯科医院を訪れるようにしてください。

まとめ

親知らずの炎症が起きていても、初期はほとんど痛みを感じないためついそのままにしてしまう人も少なくありません。その結果、炎症の範囲が広がってしまいズキズキとした痛みや口が開けにくくなることもあります。

少しでも歯に違和感を覚えたときは、早めに歯科医院を受診するようにして、治療を受けるようにしてください。何度も繰り返すときは抜歯の選択肢も出てくるので、信頼できる歯科医院を選ぶようにしてください。